徳島文理大学

Webシラバスシステム

TOP 戻る
徳島文理大学短期大学部

【科目名】    福祉サービスの組織と経営

科目番号10359担当教員名佐々木 隆夫単位2単位
科目群専門必修・選択選択開講期前期 対象年次3年
授業概要
1990年代以降の社会福祉サービスにおいては、援助に関する様々な供給主体が存在する。
とりわけ、社会福祉基礎構造改革に代表される政策の転換は、民間事業体を社会福祉領域へ導入させた。本講義においては、現在の福祉に関しての福祉サービスを経営の側(Social Administration)から検討し、一般的な企業論へのアウトプットもしくは、フィードバックを含めて講義を行う。従って、本講義では必然的に利用者への視点のみならず、提供者(雇用労働者:従業員)に対する産業福祉領域が包含されることを付記する。
このような事から、本講義の到達目標は、社会福祉援助者を取り巻く労働環境が一般的な組織運営を踏まえて、どのような類似点があり、相違点があるのかを学ぶことである。
到達目標
授業計画授業形態授業時間外学習
【1】本講義におけるオリエンテーション:社会福祉サービスを提供する組織とは何か。また、それを経営するためには何が必要なのかを示し、講義の方針を示す。講義形式を採用する。  
【2】利用者満足度と従業員満足度の関係:組織の運営をする上で重要な利用者の満足度とそれを提供する従業員の満足度について講義する。  
【3】社会福祉サービスを提供する組織の概念整理:社会福祉サービスを提供する組織について、どのような事業に参入できるのか、その役割は何かを講義する。  
【4】社会福祉領域への企業の参入に関する沿革:組織の中で企業はどのように社会福祉サービスに参入してきたかについて、歴史をもとにして講義する。  
【5】社会福祉サービスを提供する組織経営に関する基礎理論:社会福祉サービスを提供する組織、とりわけ企業について着目し、社会福祉サービス以外を司る領域の企業との一致および相違から、基礎理論を講義する。  
【6】社会福祉サービスを提供する組織の実態把握:社会福祉サービスを提供する組織には何があるかを示し、各々の特徴を講義する。また、組織における営利性、非営利性についての検討も行う。  
【7】社会福祉サービスを提供する組織のリスクマネジメント:事故や経営不振等の先の見えない状況に対する組織の危機管理(リスクマネジメント)を講義する。  
【8】援助における費用対効果:社会福祉サービスは自立支援のために行われることが原則であるため、無限に援助を行えばよいということではない。そのため、援助において何が最重要なのか、それに伴う効果は何か等について概念的に講義する。  
【9】社会福祉サービスを提供する組織・企業の社会的責任(CSR)の概念把握:昨今のCSRの領域を概説的に講義し、社会福祉サービスとの関連を示す。  
【10】社会福祉サービスを提供する組織・企業の社会的責任(CSR)と地域:社会福祉サービス領域におけるCSRと地域がどのように関連するのかを示す。  
【11】社会福祉サービスを提供する組織・企業の社会的責任(CSR)とサービスマネジメント:組織の行為は、営利・非営利という区分はあっても無償ということではない。報酬(金銭)を媒介とした援助(サービスマネジメント)とは何かについて講義を行う。  
【12】産業福祉の考え方と組織経営:産業福祉の考え方を示し、組織経営と何が関係するのかを示す。  
【13】社会福祉サービスを提供する組織の人事管理と労務管理:具体的援助を提供する従業員(雇用労働者)に対する評価等について検討する。  
【14】ステークホルダー(Stake Holder)の捉え方:組織活動を考えた上で、何が重要になるのかについて、利用者および従業員の立場をふまえ、組織経営を考える。   
【15】今後の社会福祉サービスの経営:これからの社会福祉サービスに必要な内容を検討する。   
評価方法
原則として、レポートの提出により評価を行う。
教科書
福祉臨床シリーズ編集委員会・編(2009)『福祉サービスの組織と経営』、弘文堂
参考図書
状況によっては講師が配布資料を作成する。
備考
特記事項なし。